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シンガポールでの料理教室 その2 [料理教室の様子]

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9月から10月にかけて、シンガポールで行った 料理教室の様子です。

今回は、 "Green Circle Eco Farm" の他に、日本人会でも 行ってきました。

(この時のレッスンの様子は こちらです。)

日本人会には、ローカルのメンバーもいらっしゃるので、ひとつのクラスは、ローカルの方用に、もうひとつのクラスは、日本人用にとの リクエストがあったので、日本人会用には、2種類のプランを作っての訪問です。  

ところが、蓋を開けると、ローカルの方用のクラス、1人以外は、全員日本人、そのお1人も 日本語が流暢なことがわかり、結局 日本語でのレッスンとなりました。

(上の写真は、そのクラスの写真です。 )

シンガポールの日本人会では、各国のお料理教室を開催しているのですが、どういうわけか、日本料理のクラスがありません。 そんな事情もあり、和食を紹介したマクロビオティッククラスに興味をもたれた日本人が多かったのかもしれません。

マクロビオティックは 初めてという方が 多かったのですが、皆さん、食の質には 関心が高い方ばかりでした。

私自身、マクロビオティックに出会ったのは、シンガポールでした。

アメリカの "Kushi Institute" で、マクロビオティックを学んできた シンガポール人の方たちが 私を マクロビオティックの世界へと 誘ってくれたのです。

マクロビオティックのことを最初に知った時、その理論は、私の中に ストーンと居心地よく おさまりました。 

そして、マクロビオティックに どんどん惹かれていったのです。

でも、惹かれると同時に、学べば学ぶほど、疑問もたくさん 生まれてきました。

ですから、マクロビオティックの本場の日本に帰って来た時は、「これまでの疑問が溶けるだろう!」という期待を 持って、料理教室に通い始めました。

ところが、どっこい、実際は、疑問は大きくなるばかりでした。

正直に言ってしまえば、「なんて 保守的で 閉鎖的な世界なんだろう。」 これが、最初のレッスンでの感想でした。

そして、こんな所で、私、マクロビオティックの勉強なんか続けていけないと 思ってしまったのです。

でも、マクロビオティックは、それでも 私には とても魅力のあるものでしたから、がんばって続けよう!と 決心して 師範科を修了するまで、通い続けました。

学校はそんなでしたが、 日本では、マクロビオティックな食生活を実践するのは、楽!でしたよ。  

そして 季節の野菜を見たり、料理したりするのは とても楽しいものでした。

四季があって、その季節季節の産物があって、そして、そんな産物を 実際に畑で成長するのを見ることができて、陽性な食べ物、陰性な食べ物を 手にとって、肌で感じて わかることができます。

春になれば 陰性な竹の子や山菜がスクスクと伸びだし、夏に入れば、シンガポールではあんなに貴重だった 大好きな梅が いくらでも手に入り、梅ジュースや梅干しが作れます。

真夏には 陰性ではあるけれど、シンガポールのに比べたら陽性な きゅうりやナスも 味が濃くて おいしいし、 大好物の枝豆やとうもろこしも、自分で育てて、自分で収穫して食べられます。

秋には、晩夏に取れたかぼちゃが甘くておいしいし、あんなに各国からの食材が豊富なシンガポールではその当時、手に入らなかった 栗も たくさん食べられます。

陰性で、寒い冬には 根野菜が陽性なんだということが 実感できました。

マクロビオティックでは欠かせないお味噌も 手作りできます。

パン作りが好きな私は、最初の1年は、ありとあらゆる果物を 発酵させて酵母を作り、パン作りを楽しむこともできました。

そして、シンガポールにいる間は、止めることのできなかった乳製品や卵も 思ったより簡単にやめることができたのです。

それは、やっぱり、季節ごとの 新鮮でおいしい食材が豊富で、簡単に手に入るから できたことなんだと思います。 乳製品を食べなくとも、季節ごとに変わる食材が 食いしん坊な欲望を 充分満足させてくれたんですね。

それに比べると、マクロビオティックな食事をシンガポールで実践するのは、容易ではありません。

普通のスーパーに行けば、南半球から 北半球から、あらゆる国からの食材が、並んでいるので、食材は、一見、日本よりも豊富に見えます。

でも、シンガポールは、ほとんどの食料を輸入に頼っていて、季節もないに等しいので、年がら年中、同じ食材を食べることになります。 

また いろいろな国の人々が住んで、常に変化している社会ですから、そういう中で暮らしながら、マクロビオティックな食生活を実践するのは、日本でするのとは比べられないくらい、強い意志が必要になります。 

「 現在、シンガポールで生活している日本人にとって、どんな食事がいいのか。」

“身土不二” に従って、熱帯の国の人たちが食するものを 常食とするのがいいのか、 

日本で生まれ育ち、長い間、日本の食事をしてきたのだから、日本食を続けるのがいいのか、

この辺が、疑問の第一歩になります。  

自分の中では、それなりに整理は ついています。

でも、いまだに、回答として すっきりとした言葉では表現できそうにありません。

これは、生活しながら、自分で判断していくのが 一番いいような気がします。

さて、以下は、もうひとつのクラスの料理教室の様子です。  

Nihonjinkai CL 2013Oct1 (12).JPG

食材の説明をしているところです。  皆さん、真剣に聞いています。

この日は、和食ではなかったので、オーストラリア、アメリカ、タイ の食材をメインに使ってみました。

ケーキは、前日に、それらの食材で試作してみたのですが、食材が変わると、仕上がりに大きな差が出て、見た目も味も異なり、あせった気持ちになりました。   当日は、改良を試みたのですが、それでも 日本で作るようにはいかず、ちょっと、がっかりの仕上がりでした。

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グループに分かれての 調理実習です。 ほとんどの方がお1人での参加でしたが、皆さん、和気あいあいとした雰囲気で お料理していらっしゃいました。 

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 時間の配分が悪く、お料理が出来上がるのが、かなり遅れてしまい、小さなお子さんをお持ちの方たちは、持ち帰る羽目になってしまい、ほんとうに 申し訳なかったです。

また、訪れるようなことがあったら、必ず、時間内で終えるように 進めていきますね。

Green Circle CL 2013Sep29 best.JPG

こちらは、Green Circle Eco Farm での 料理教室です。

参加者は 全員シンガポール人です。

4月に行った時は、太巻きがメインでしたが、今回は 細巻きを紹介してみました。

実は、細巻きは、巻くのが、太巻きより ずっとむずかしいんです。

ですから、みんな真剣です。

Green Circle CL 2013Sep29 Hosomaki.JPG

こういうのが続出してしまいました。 

皆さんを疲れさせてしまったようです。

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 こちらは 私がサンプルで作った細巻きです。 この時期、Green Circle は、端境期で 細巻きにいいお野菜がなくて、前日に タイから仕入れた オーガニックのきゅうり、とうもろこし、紫キャベツなどを 巻いてみました。 

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小豆かぼちゃも作ったのですが、かぼちゃは、日本から持参しました。

日本のかぼちゃのおいしさに みんな感激するのがわかっていたので、重たいのに、5個も 持っていったんです!

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デザートは わらび餅、みんなで、交代で、いっしょうけんめい、練っているところです。

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練り上げたわらび餅を 小分けにしているところです。

日本でも一般的な 名前だけが “わらび粉”で 実際は 他の粉で作られているわらび粉は、シンガポールでも手に入ります。 

でも、本当のわらび粉は、手に入りませんから、本わらび粉も 日本から持って行きました。  

私の料理教室に参加する方は、皆さん、グルメなので、日本でも なかなか手に入らない本わらび粉に 大喜びでした!

飛行機に乗って出かけ、短期間で 異なるメニューで3クラスのレッスンを行うのは、決して楽ではなくて、正直なところ これで最後にしようと思いました。

でも、時間が経つとそんな気持ちも薄れ、喜んでもらえるなら、またシンガポールでも教えたいという気持ちになってきています。 


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