映画 祝いの島 [セミナー、他の料理教室]
息子の通っている学校の高校生たちによる自主上映会で見た作品、「祝の島」(ほうりのしま)です。
この映画のお知らせを読んで初めてこの島のことを知った私ですが、こんな島が存在していたのかと気持ちが高ぶり、是非見たい!と思い、出かけていきました。
祝の島は、山口県の瀬戸内海に浮かぶ島で、1982年に持ち上がった原発建設計画に反対を唱え21年たった今も 未だに反対デモを続けている町なのです。 2010年には中国電力が作業にかかったのですが、反対派の町民が抗議して作業をさせなかったという経緯もあります。
今回の東北大震災で、日本にはすでに53基もの原子力発電所が存在していることを知って驚き、その是非を論議されることもなく原発に頼る生活がごく一般的になっていたという事実に気づかされ、慌てて、原子力や放射能のことを調べまくってしまった私です。 原発に対しては、専門家の間でも安全だと言い切る人、危険で あってはならないものだと考える人に分かれるようですが、私には やはり、こんな不自然なエネルギーは存在すべきではないと思えます。
祝島の人々は、きれいな海があってこそ自分たちが今ここに生きていて、子供たちもその子供たちもずっと生きていけるんだと信じています。 科学的な論拠を抜きにして、原子力発電所のようなものがあったら、海がだめになると感覚としてそれを感じ取っているのだと思います。 それは自然を相手にして自然の中に生きる者の本能と言ってもいいのではないでしょうか。 ですから町の人々のそんな感覚は、尊重されなければいけないと思います。
このように書くと、この映画は原発反対の社会的メッセージを持った映画だと思われるかもしれませんが、実は、この映画を見た後、わたしはとってもあったかい気持ちになったんです。 ホッとして気持ちが満たされていくような感覚です。 島のゆったりとした時の流れに自分ものっかっていたのだと思います。
登場する島の人たちがとても魅力的でした。
お祖父さんが多大な労力を持って切り開いた棚田を守り続ける男性、町の小学校に在籍するのがその3人だけという くったくのないかわいらしい3きょうだい、男勝りで頼もしくユーモアのある女漁師さんなど、出演する島の人々みんな 魅力的でいとおしくさえ感じられました。
これは監督の纐纈(はなぶさ)あやさんのお力が大きいと思います。
上映の後で、お話を聞くことができたのですが、纐纈あやさんはこの島に住んで島の人々と共に生活して、島に憑かれたようにしてこの作品を作り上げたのだそうです。 ゆったりとした口調で、優しさが伝わってくるようなお話で、帰りがけに、パンフレットにサインしていただきました。 「いのちをつなぐ」という言葉とご自身のお名前を書いてくださったのですが、その文字も優しさに満ちていました。
こちらは、You Tubeの予告編です。http://www.youtube.com/watch?v=fn2qN9kp204
そしてこちらは全国の上映予定です。http://www.hourinoshima.com/
是非、多くの方に見ていただきたいお勧め映画です。
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